桃の季節になりました。
スーパーで見かける桃、今週は先週より100円安くなっていました。といっても例年より少し割高な印象があります。気のせいかな?
昨今の流行といったら「桃モッツァレラ」と「桃ディル」。「桃モッツァレラ」は毎年1回は作っています。ただ毎年、少し邪道というか、バジルたっぷりの自分レシピで作ってしまっていて、桃の味が薄く感じていたので、今年は原点回帰で王道の作り方を試しました。「本来もっと美味しいものなのでは?」と疑いの心が芽生えたのです。あと、ずっと気になっていた「桃ディル」を初めて作ってみました。
桃の剥き方
どんな食べ方をするときも、共通の方法で剥きます。それが、こちらの記事で紹介されている、日本橋 千疋屋総本店のフルーツシェフの方直伝の剥き方です。
mi-journey.jp
ちょっとアボカドの剥き方と似ています。
見目が麗しいだけでなく、果汁も過度に失わずに切ることができます。記事の冒頭にある通り、まさしく一生ものの技です。ペティナイフがなくて普通の包丁を使う場合でも、自己流より断然きれいに剥くことができます。
原点回帰の「桃モッツァレラ」
桃モッツァレラのレシピは、今やSNSやネット記事中にごまんとあります。その中でも「元祖」に当たるレシピはどれなのか?探していると、どうやら内田真美さんの「洋風料理 私のルール」というレシピ本に載っている「桃とモッツァレラのサラダ」のようです。ただ、フルーツを使ったサラダというものは世界各地に固有の名前も持たずあるものなので、あくまでも「桃とモッツァレラが固定の組み合わせとしてレシピ化され始めた」きっかけのレシピという感じでしょうか。発祥などを探すのは困難でしょう。
この内田さんの作り方に近いのが以下の記事のレシピです。
macaro-ni.jp
巷ではバジルや生ハムを加えたレシピが散見され、レモンの皮を混ぜるものは珍しいように思います。私もレモンの皮は加えたことが無かったです。ということで、この元祖レシピに忠実に作ってみました。
美味しい!シンプルかつ、桃が主役であることが良く感じられます。バジルや生ハムを入れるとどうしても桃がサイドというか補助的な役割に回ってしまいますが、このレシピだとしっかり主役。あとやっぱりレモンの酸味がとても相性がいいです。果物同士でシナジーがあります。夏の味。あと、さらっと書いてあるけれど「モッツァレラチーズの水気をよく切る」という1手間が結構重要に思いました。桃のような果物を合わせるときはチーズの水分が多分だとどうしても水っぽい印象になりますよね。個人的にはこの作り方が一番おいしいと感じました。前菜って感じがします。
自己流の時は結構バルサミコ酢を使っていました。単純にバルサミコ酢が大好きなんですよね……バルサミコはフルーティなので桃モッツァレラにもよく合います。でも味や香りが強いので、白ワインビネガーの方が本来の桃の味を楽しめますね。
白ワインビネガー、地域で一番大きいスーパーが取り扱いをやめてしまって、入手困難になっています。これが地方住みの辛いところ。
はじめての「桃ディル」
こちらは今井真美さん考案のレシピです。今井真美さんといえば、私は「ときめく梅仕事」にお世話になりまくっています。過去に投稿した梅しごとの記事で作ったものも、多くはこの本のレシピで作りました。
「桃ディル」はエスビー食品の「#旬とスパイス」という連載に載っているレシピです。
note.sbfoods.co.jp
ディルって正直、一人暮らしだと一番買わないフレッシュハーブの1つな気がします。笑 バジルとかパクチーとかはよく買いますが、ディルを使うメニューって手の込んだものが多い気がしていて、一人だとそんなところまで到達しないような。あとはパセリなどと同じく、軽んじて省略してしまいます。1パック買っても「使い切れる気がしない」ハーブだからかもしれません。そんなこんなで初めてディルを自分で買い、作ってみました。
デデン。桃モッツァレラと異なりお酢をかけないので、変色していますが、黄色くてかわいいです。
これがとっても美味しい!個人的には桃モッツァレラより好きでした。個人的にチーズにあまり関心がないというところもありますが笑、こちらの方がより「食事」として食べられます。特にヨーグルトに強めに塩を振るのはポイントだと思いました。塩味大事。
なんでしょう、桃モッツァレラはお上品なレストランの前菜って感じですが、こちらは地中海に面したレストランのオープンテラスで出てくる前菜って感じ。こちらの方が暑くて食欲がない日でもスルリと入る印象でした。
ディルって魚にかける香草のイメージがありましたが、果物にも合うのですね。桃もディルも、ヨーグルトとの相性が良いからでしょうか?
私がなぜこんなに桃レシピを試しているのかというと、今うつ状態で食欲がないからです。体重が1カ月で5kg減り、貧血がひどくなってしまい、これではだめだとスーパーに行くも、肉・魚コーナーに近づくと気分が悪くなり、食べたいものが思いつかず帰っていました。その中で「桃なら食べられそう!」と思って買って帰ったのが始まり。ついでにタンパク質を取れたら、と思ってこれらのメニューを試しました。
食べたいものが思い浮かばない日々の中でも、そんなに手間もかからず、熱い工程も無いので作りやすいし、するする入ります。美味しい上に水分も塩分も取れますし、この夏の強力な助っ人となりそうです。