草花のように

日々の炊事とか、考え事とか

罪悪感を得るために食べる

 また投稿に間が空いてしまった。

なんというか私は常人の0.3倍速くらいのタイム感で生きてしまっている。

急ごうと思っても急げない、というのが28年生きてきた結論だ。

ということは、人より3倍長生きしなければ採算がとれなさそうだ。

健康寿命を延ばさねばならない。

 

 最近、食欲がものすごい。休職前に1カ月で5 kg痩せたのをすっかり取り戻した。

ご飯を食べても食べても、お腹がいっぱいでも、口が何かを求めて止まらない。

ついつい食後に冷蔵庫を漁って、ヨーグルトを食べパンを食べ、甘いお菓子を食べて、

と寝るまでだらだら食いをしてしまう。

炭水化物や脂質の多いものが食べたくて、その妄念が一日中頭の中をぐるぐる回る。

高カロリーなものを食べるので、寝るのもほぼ気絶に近い状態。

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暑い日に食べられるもの、桃

半分に割った桃

桃の季節になりました。

スーパーで見かける桃、今週は先週より100円安くなっていました。といっても例年より少し割高な印象があります。気のせいかな?

 

昨今の流行といったら「桃モッツァレラ」と「桃ディル」。「桃モッツァレラ」は毎年1回は作っています。ただ毎年、少し邪道というか、バジルたっぷりの自分レシピで作ってしまっていて、桃の味が薄く感じていたので、今年は原点回帰で王道の作り方を試しました。「本来もっと美味しいものなのでは?」と疑いの心が芽生えたのです。あと、ずっと気になっていた「桃ディル」を初めて作ってみました。

 

桃の剥き方

どんな食べ方をするときも、共通の方法で剥きます。それが、こちらの記事で紹介されている、日本橋 千疋屋総本店のフルーツシェフの方直伝の剥き方です。

mi-journey.jp

ちょっとアボカドの剥き方と似ています。

見目が麗しいだけでなく、果汁も過度に失わずに切ることができます。記事の冒頭にある通り、まさしく一生ものの技です。ペティナイフがなくて普通の包丁を使う場合でも、自己流より断然きれいに剥くことができます。

 

原点回帰の「桃モッツァレラ」

桃モッツァレラのレシピは、今やSNSやネット記事中にごまんとあります。その中でも「元祖」に当たるレシピはどれなのか?探していると、どうやら内田真美さんの「洋風料理 私のルール」というレシピ本に載っている「桃とモッツァレラのサラダ」のようです。ただ、フルーツを使ったサラダというものは世界各地に固有の名前も持たずあるものなので、あくまでも「桃とモッツァレラが固定の組み合わせとしてレシピ化され始めた」きっかけのレシピという感じでしょうか。発祥などを探すのは困難でしょう。

この内田さんの作り方に近いのが以下の記事のレシピです。

macaro-ni.jp

巷ではバジルや生ハムを加えたレシピが散見され、レモンの皮を混ぜるものは珍しいように思います。私もレモンの皮は加えたことが無かったです。ということで、この元祖レシピに忠実に作ってみました。

作った桃モッツァレラ

美味しい!シンプルかつ、桃が主役であることが良く感じられます。バジルや生ハムを入れるとどうしても桃がサイドというか補助的な役割に回ってしまいますが、このレシピだとしっかり主役。あとやっぱりレモンの酸味がとても相性がいいです。果物同士でシナジーがあります。夏の味。あと、さらっと書いてあるけれど「モッツァレラチーズの水気をよく切る」という1手間が結構重要に思いました。桃のような果物を合わせるときはチーズの水分が多分だとどうしても水っぽい印象になりますよね。個人的にはこの作り方が一番おいしいと感じました。前菜って感じがします。

自己流の時は結構バルサミコ酢を使っていました。単純にバルサミコ酢が大好きなんですよね……バルサミコはフルーティなので桃モッツァレラにもよく合います。でも味や香りが強いので、白ワインビネガーの方が本来の桃の味を楽しめますね。

白ワインビネガー、地域で一番大きいスーパーが取り扱いをやめてしまって、入手困難になっています。これが地方住みの辛いところ。

 

はじめての「桃ディル」

こちらは今井真美さん考案のレシピです。今井真美さんといえば、私は「ときめく梅仕事」にお世話になりまくっています。過去に投稿した梅しごとの記事で作ったものも、多くはこの本のレシピで作りました。

「桃ディル」はエスビー食品の「#旬とスパイス」という連載に載っているレシピです。

note.sbfoods.co.jp

ディルって正直、一人暮らしだと一番買わないフレッシュハーブの1つな気がします。笑 バジルとかパクチーとかはよく買いますが、ディルを使うメニューって手の込んだものが多い気がしていて、一人だとそんなところまで到達しないような。あとはパセリなどと同じく、軽んじて省略してしまいます。1パック買っても「使い切れる気がしない」ハーブだからかもしれません。そんなこんなで初めてディルを自分で買い、作ってみました。

作った桃ディル

デデン。桃モッツァレラと異なりお酢をかけないので、変色していますが、黄色くてかわいいです。

これがとっても美味しい!個人的には桃モッツァレラより好きでした。個人的にチーズにあまり関心がないというところもありますが笑、こちらの方がより「食事」として食べられます。特にヨーグルトに強めに塩を振るのはポイントだと思いました。塩味大事。

なんでしょう、桃モッツァレラはお上品なレストランの前菜って感じですが、こちらは地中海に面したレストランのオープンテラスで出てくる前菜って感じ。こちらの方が暑くて食欲がない日でもスルリと入る印象でした。

ディルって魚にかける香草のイメージがありましたが、果物にも合うのですね。桃もディルも、ヨーグルトとの相性が良いからでしょうか?

 

 

私がなぜこんなに桃レシピを試しているのかというと、今うつ状態で食欲がないからです。体重が1カ月で5kg減り、貧血がひどくなってしまい、これではだめだとスーパーに行くも、肉・魚コーナーに近づくと気分が悪くなり、食べたいものが思いつかず帰っていました。その中で「桃なら食べられそう!」と思って買って帰ったのが始まり。ついでにタンパク質を取れたら、と思ってこれらのメニューを試しました。

食べたいものが思い浮かばない日々の中でも、そんなに手間もかからず、熱い工程も無いので作りやすいし、するする入ります。美味しい上に水分も塩分も取れますし、この夏の強力な助っ人となりそうです。

シンプル贅沢な夏パスタ~スカルパリエッロのすすめ~

みなさんはどんなパスタがお好きですか?

私は、去年の夏からドハマりしている夏パスタがあります。

それがこちら。

スカルパリエッロ(下手)

 

「スカルパリエッロ」です!このパスタとの出会いは「ファビオ飯」という料理人さんのYoutubeでした。

youtu.be

スカルパリエッロはイタリア・ナポリの名物パスタで、日本語に訳すと「靴磨き職人風」だそうです。なぜ「靴磨き職人風」かというと、ソースが美味しすぎて、お皿に残ったソースをパンで拭って食べ、お皿がピカピカになるからだとか。ソース自体は、トマト、ニンニク、バジル、チーズの超シンプルな構成です。

これまでもファビオさんが公開されているレシピ何品か真似して作って、どれもとっても美味しかったので、これは間違いないだろうと思い作ったのが始まりでした。

 

私の住んでいる地域の産直市には初夏~夏にかけて、袋にパンパンのバジルが並ぶのですが、見かけるたびにこのパスタがチラついて、毎回買って帰ってしまいます。

手くらい大きいバジルの葉

 

動画の中では楕円形のミニトマトがおススメされていますが、小さなスーパーだと加熱用トマトって普通のトマトに比べてだいぶお値段が張るし、手に入らないこともあります。なので私はいつも普通のミニトマトを使っています。ただ、気を付けているのは、なるべく味の濃いものを選ぶことです。ごく普通のミニトマトで作るとちょっと水っぽくなってしまうからです。

塩を振ったミニトマトの断面

私は五台山の「濃い味トマト」を熱愛していて、産直市で必ず買うので、それをよく使っています。「濃い味トマト」の良いところは、フルーツトマトながら程よい酸味が残っている所です。フルーツトマトって、一般的には皮が分厚く酸味が無くて、ぼんやりした味になっているものが多くてあんまり好きじゃないんですが、これだけは大好き!ミニトマトのプチっと弾ける感じも残っていて、旬の間は冷蔵庫に常備してこれをおやつにしてしまうくらい。これが無い時は、フルティカトマトを使っています。

 

トマト・バジル・ニンニク・チーズ以外で使うものは、塩とオリーブオイルという超シンプル。しかし「なんか味想像できちゃうなぁ」と侮るなかれ。本当に、食べている間夢中になりすぎて記憶飛ぶくらい美味しいです。お店でなく家で食べるからこそ、行儀作法を気にせず貪り食えます。

 

このレシピだとワンパンではできないんですが、その手間を考えても「食べたい!」と思える美味しいパスタです。

 

ファビオ飯さんの紹介するレシピは本当にどれも美味しいです。

素材の持つ五味のバランスの掛け算で、うま味調味料を足さなくても驚きの美味しさになります。いろいろなレシピを真似するほどに、イタリア料理って、とてもシンプルかつ素材の味を活かすことに重きを置いていて、和食にも通づる考え方があるんだなと感じています。

顆粒出汁等で旨味を加えた時短レシピも良く活用しますが、やはりこういうシンプルな素材の旨さは身体に染み渡るというか、本当に特別なご褒美に思います。

 

あ~また食べたくなってきた!!!

みなさんもぜひ、夏を生き抜く自分へのご褒美に作ってみてください!

瀬戸内の有閑さ~5月の旅行~その①

 5月の初めに、大学時代の友達が四国に遊びに来てくれた。

因島から臨む瀬戸内海。

 私の所属していた学科は女子が片手ほどしかいなかったが、全員と均等に良い距離感で過ごせていて、年に1回みんなで旅行に行く。生まれ育ちも、好きなものも生き方も、本当にてんでんばらばらなのだが、不思議と心地よいコミュニティに仕上がっている。みんな優しく適度にお互いに興味がない。これが功を奏しているのだろう。数々のテスト期間や論文執筆期間を一緒に過ごしたので、お互いのスタンスはかなり理解していて、たまにしか会わなくてもすんなり会話が進む。

 

 この関係性が瀬戸内の有閑な気候のようだと思った。息がしやすい。

「グランピングに行こう」ということになり、この共通点を感じていた私は瀬戸内を提案した。1泊2日で今治市尾道市を島中心にのんびり巡った。観光地に行くというより、海で寝そべったり気になるお店に入ってみたり。そんなゆるゆる旅の記録を写真とともに残す。

 

  • 因島、お魚カレーとシーサイドブックカフェ
  • 生口島でのグランピング
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うつとの闘いの開幕 【休職日記#1】

ちょっと前に横浜で食べた点心。

タイトルがいかついので、冒頭に可愛い写真を入れてみてます。

 

 はてなブログを始めて、初週にたった4投稿したのみで、1カ月以上経ってしまった。

直近の「変な夢を見た」でも書いたのだが、適応障害の診断が下り、その後割とすぐに仕事にいけなくなってしまってうつ状態の診断が下った。ここ1カ月体調が下り坂でブログどころではなくなっていたのだ。

 

 そして今月ついに休職に至った。休職して3週間が経とうという所だが、一向に回復の兆しはない。毎日深夜に訳もなく泣いては、鼻炎持ちなので鼻が詰まって眠れずに朝を迎え、ヴァンパイアのごとく朝日に怯えながら布団に籠り、いつの間にか気を失う。起きるのはもちろん夕方で、見事なまでの昼夜逆転生活を送っている。週に1、2回服薬と気合で治すのだが、その日からまた狂う。

 起きているときも、重力に逆らう事すら困難で、布団に横になって天井を眺める。天井を眺めると嫌な思い出が噴き出すので、それにフタをするためにYoutubeを眺める。

頭が回らなくて何一つ面白くないのだが、理解できない難しい講義を聴いている時ほど眠くなるのと同じで、いつの間にか数十分眠れていたりなどする。機械の読み上げ音声のものを流しっぱなしにして、脳みそに文字を通してぼんやりしている。

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変な夢を見た

 変な夢を見た。

 2つのことが同時に起こっていた。

 

 1つは、同じ会社の人が、茶色いビルの屋上で、今にも飛び降りようかとうろうろしていた。他の社員さんがまばらに地上にいて、その様子を不安そうに見ていた。その人が屋上に向かったきっかけを作ったのは私だった。その人の仕事上の些細なミスを見つけて、それを本人でなく、同部署の先輩に伝えた(下っ端の私が言うと角が立つと思った)ところ、それがその人の上司たちを広く経由して、本人に伝わっていた。その人は、特に責められはしていないようだが、自身に唐突に絶望したようだった。私は罪悪感を覚えた。私があえて本人でなく先輩にチクったのは、完璧なその人を貶めようという心が少しでもあったのでは、少しでも自分の手柄を多くの人に広めたかったのでは、という疑念が心に過ったから。その人はあっけらかんとしていたから、こんなことになるなんて思っていなかった。私はその人の強さにつけ入って、少しでも自分の地位を上げるための踏み台にしようとしたのではないか。

 

 2つめは、母からの要らないプレゼントが届いた。

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今年の梅仕事、ときどき実山椒仕事

水の中の南高梅たち

毎年ぼんやりしてやり逃していた梅仕事。

ツイッターでお見かけしていた今井真美さんの「梅ダージリン」を今年こそやろうと決心し、「ときめく梅仕事」を購入。

 

sayusha.com

 

「梅ダージリン」は完熟梅を使うらしい。

たくさんの青梅のレシピにも惹かれたので、そちらから作ってみることにした。

最近の梅仕事、少量から作れる・ジップロック等で作れる、という提案が現代的。

ひとり暮らしは少量ずつじゃないと、なかなか保存も食すのもしんどいもの。

 

今年は梅が不作超えて凶作らしい。

高知県では、毎年宿毛市の楠山公園で梅狩りが行われるのだが、例年は1週間ほど開催されるところ、今年はなんと1日で終了。

今年はこれに行って、自分で収穫した梅で!と思っていたのだが、やむなく断念。

とある日の戦利品。「とさのさと」で購入。初鰹1本1100円の誘惑に勝てず。
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